ちんすこうとは

沖縄長寿の源のひとつ「豚」の脂を使ったお菓子です。
琉球時代に生まれた数少ない琉球菓子と考えられえています。

ちんすこうの色彩は金

色彩

白い小麦粉と白い砂糖を一緒に焼くと美しい「金」色になります。琉球王朝時代から着色料が使われ、色とりどりのちんすこうが王朝の来客に振る舞われていました。

ちんすこうの食感は酥

食感

漢語でクリスピーな焼菓子を意味する「酥」。もともとは牛や羊の乳製品を現す「蘇」からはじまり、バター菓子のサクサク感から転じました。豚脂はサクサク感を作り出す最強の脂です。

ちんすこうの粉は糕

「糕」は穀物粉を使った蒸し菓子の意味をもちますが、「酥糕」になることで穀物粉を使った焼き菓子を意味するように変わります。 米粉や大豆粉のちんすこうが作られています

庶民派から再び王室クオリティへ

現在販売されている多くのちんすこうは、戦後、庶民でも食べれるように、大量生産に適した工程にリメイクされたものです。
当工房では王朝時代の工程を新しい技術や素材を使い生産性の改善し、美しく、楽しく、おいしい、ちんすこうの開発を目指しています。

こだわり

北海道美瑛町産の小麦粉を使ったちんすこう

穀物粉

北海道美瑛町産をはじめ、国内産をメインに、北緯24°以北で栽培された小麦粉を使用しています。使用する食材の水分量や美型の厚みに合わせて、使用する小麦を使い分けています。
将来的にはグルテンフリー工房も運営する予定です

純製ラードを使用したちんすこう

ラード

多くのちんすこうで使われている調整ラード(豚脂、牛脂、パーム油の混合油)ではなく、豚脂100%の純製ラードを使用しています。
当工房のちんすこうは厚みがあるため純製ラードがもつ油脂最強のショートニング性能をフル活用しています

遊離糖に配慮したちんすこう

糖質

WHOの遊離糖25g/日の勧告を真摯に受け止め、トレハロースと併用することで遊離糖使用量を少なくしております。
将来的には、三糖類以上の糖とトレハロース、天然甘味料を主軸に置き換えれるように日々研究を行っています

美型抜き

琉球王朝時代のちんすこうは落雁の木型を使って型抜きを行い、立体的で美しい菊の模様を作っていました。
現代技術では、木型以外にもプラスチックやシリコンの3Dモールドが登場し、それらを美型と呼ぶようにいたしました。

この型抜きを使って、ジンベイザメの体側にある3本の隆起線が表現されたちんすこうの製造を目指しています

 

商品ラインナップ

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バラ型

ショートブレッド風に、型ごとオーブンで焼くちんすこうです。型に入ったままなので、豚脂が溶け落ちることなく、一番豚の味が楽しめるちんすこうとなっています

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ハート型

今帰仁村古宇利島のハートロックをイメージして、ハート型に型抜きしています。
ヒップラインと呼んでいる美しいラインが魅力的なちんすこうです

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肉球型

猫ブームにのっかって、肉球部分がぽっこりと出ている美型らしい型抜きをしています。琉球古式製法でペーストをたくさん練りこんでいるちんすこうです

琉球古式製法

王朝時代のちんすこうの作り方を書いた書物は未だに見つかっていません。

そこで、世に出回るちんすこうの作り方を一切無視し、当時の菓子司もやったであろう、小麦粉、ラード、砂糖の特性を活かしきるための研究を行い生まれたのが、琉球古式製法です。

この製法により水分が多いペースト類をふんだんに使ってもサクッとした食感に仕上げることが可能になりました。

ちんすこうの作り方(入門編)

この方法ならとても簡単に作れます。

材料
  • ■ 薄力粉 50g
  • ■ ラード 20g
  • ■ 砂糖 40g

1. ラードと砂糖を混ぜ油砂糖を作る

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溶かしたラードと砂糖をボールに入れて、泡立て器でよく混ぜ油砂糖を作りましょう。 ラードは28℃前後で溶けだします。40℃ぐらいで溶かしておきましょう。

2. 小麦粉と油砂糖を捏ねる

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油砂糖に、薄力粉をドサッと入れ、一生懸命捏ねましょう。
耳たぶぐらいの柔らかにさればOKです。
入門編では、細かいことを気にする必要はありません。

3. カタチをつくる

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手でカタチを作りましょう。
丸くても良いですし、棒状にしてもOK。
厚さは10mm以下にすると良いでしょう。
アイシングクッキーのようにセルクルで型抜きする際は、しっかり冷やしてください。ラードは冷やす途中で少し発熱しますので、長めに冷やすのが良いでしょう

4. 焼く

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170℃に予熱したオーブンで15分〜20分ほど焼きましょう。
厚みが薄いほど、オーブンの時間を短くしてください。

焼き終わると少し冷ましましょう。
チャック付きの袋などに入れて一晩おくとなお美味しいです